2012年2月14日
2月 鰤
寒鰤といわれるように、十二月から三月にかけてが最も美味しい旬の時期といわれています。名前の由来には、年を経る魚という意味の経魚(フリウオ)からブリとなったという説や、脂がのっているところから脂の多い魚が転じてブリと呼ばれるようになったという説など様々な説があります。
また、漢字の由来にも諸説あり、鰤は頭が良く獲ることが難しいことから、魚の中の師ということで「鰤」、十二月以降によく食べられる魚なので師走と魚をあわせて「鰤」となったという説があります。
成長するごとに呼び名が変わる出世魚として有名な鰤は、縁起の良い魚として昔から有り難がられてきました。
関東ではワカシ、イナダ、ワラサ、ブリ。関西ではツバス、ハマチ、メジロ、ブリという順に名前が変わります。地域によってはこれに限らず、その地域によって様々な呼び名があります。成長につれて呼び名が変わることは知られていますが、実は住処も変わるのです。稚魚の頃は流れ藻について波間を漂っているのですが、ワカシ・ツバス、イナダ・ハマチの若魚の頃には沿岸に定住するようになります。そして、イナダ・ハマチ、ワラサ・メジロになると回遊するようになります。
旨味成分のヒスチジン、トリメチルアミノキサイドなどの含有量が多く、その味は濃厚の一言。味だけでなく栄養面も優れており、良質なたんぱく質と脂質が豊富。ビタミンA、B、D、Eをバランス良く含み、鉄分も多いので貧血予防にもなります。脳卒中や動脈硬化、高血圧を予防するIPAやDHAも多く、脳の血管を丈夫にする作用があるといわれるパルミトオレイン酸という成分も含まれているので、脳の働きを活発にし、老化を予防してくれる効果も期待されています。